2009年9月18日金曜日

なんで生まれてきたんや?




「自然農なんて出来ん!」
そう豪語したのはみどりさん。彼女は、川口さんの元で2年間自然農を勉強された人だ。その人が言い放つ。自然農はむずかしい、と。

「あんなものはねえ、川口さんや福岡さんやから出来ることや。彼らはそれを広めるために生まれてきたんや。私ら自然農するために生まれてきたんちゃうやろ。あたしは古事記をする人なんや。つくしさんはなんで生まれてきたんや?自然農するために生まれてきたんちゃうやろ!」
彼女の言葉にはっとした。

畑はおもしろくっておもしろくって、毎日通っている。頭の中はいつも畑の映像が満載。「今度何植えよう。来月はああしよう」いつのまにか仕事のことは頭のスミに追いやられていた。そんな矢先、友達が大事にしていたスイカが全部見事になくなった。はたしてこれはサルが持っていったのか、イノシシが持っていったのか?心は動揺する。そのとき、これは私へのメッセージなんじゃなかろうか?...こりゃ畑ばっかりやっている場合じゃない。と、その思った一瞬のち、みどりさんからの電話。たたみかけるような冒頭の言葉。ヤバイ。本業に集中しないと!


みどりさんとはひょんなことで知り合った。沖縄で知り合った人が見せてくれた一冊の本「古事記のものがたり」。表紙がかわいいアメノウズメノミコトのダンスするイラストで飾られている。その本はむずかしい古事記の世界をわかりやすく楽しく書き綴った本だった。興味を引かれた私は彼女に会いにいく。よく笑う面白いことばっかり言う、しかし非常に頭のいいするどい直感を持った人だった。彼女は不思議ないきさつでこの古事記に取り組むようになったという。以来、古事記を広める人となった。今は日本中で講演会を開いている。彼女が言う。
「自然農はねえ、自分のやっていることに取り入れればいいんよ。あたしが畑で学んだことは一つやな。イザナギノミコトにイザナミノミコトが「あら、あなたいい男」と言って誘いをかけたら、ヒルコが生まれた。で、やり直しをする。今度は男の方から声をかけた。「あら、いい女」そうして生まれたのが、日本の国を始めとして、八百万の神々や、天照大神やツキヨミノミコトやスサノオたち。
ところが自然の世界もまるで同じ。最初に雌花が咲いても実がつかない。雄花が咲いて咲いて準備ができたところではじめて雌花がやって来る。そこではじめて実を結ぶんや。これはまるで古事記の神さんの話といっしょやろ?これがあたしが自然農やって勉強したことや。それだけでええんや」
古事記ってすごいね。ありがたい神々のお話ですよ〜と見せつつ、もひとつその後ろに宇宙の神髄まで解き明かしている。

彼女にははっきりと自分のみすえる場所が分かっている。「ぶれたらあかんで」そういって切った彼女の電話にきびしさと重さとあったかさを感じた。
は〜、ひさびさにヤラレちまったぜい。

その彼女が久しぶりに東京で講演会を開く。きっと面白い実になる時間をくれるはず。お時間のある方はぜひお越し下さい。

10月18日(日)
『古事記の物語』

みどりさんのホームページ

表の本:「古事記のものがたり」小林晴明・宮崎みどり著/サン・グリーン出版

6 件のコメント:

まいうぅーぱぱ さんのコメント...

みどりさん。
納得できます。
でも、TSUKUSHIさん。畑通い止められます?気分転換と思ってればいいのでは。
普段行ってない私が言えることでは無いけれど・・・。

つくし さんのコメント...

わかってますよう、わかってます。じぇったいやめられないんだからー。
パパさんの分までちゃんと野菜育てます。気分を転換しながら。
早い話が心の置き場所をどこを中心にするか、という問題なんですね。中心にあるのが畑!というのをやめにするということです。

しかし何時まで起きてんの。

まいうぅーぱぱ さんのコメント...

昨夜は1時過ぎに帰宅就寝は2時だったかな。
んで、目が覚めたのが6時ころ。たらたらして、娘のバイト時間の確認したのが8時。
家出たのが9時15分。
てとこでした。

つくし さんのコメント...

んで、PTAの日にちまちがえたんやろ?

だんだんわかってきたどー。
ぱぱさんの天然...。

リス さんのコメント...

古事記のお話、おもしろそうです。戦争に利用されなければ、私たち、宝物のような神話の世界にもっと親しんでいたのにね。
TSUKUSHIさん、畑が楽しいうちは、畑で自然農して、しんどくなったら、本業に自然農の精神をとりいれるということかしら。どちらにしても自分で決めることですもんね。

つくし さんのコメント...

リスさん、おひさしぶり。

古事記のお話興味があったらぜひどうぞ。彼女のホームページを見るだけでもおもしろいですよ。

相変わらず畑はいっています。でも2日間いかずに我慢しました(笑)。
表向きは相変わらずいっているように見えます。しかし心の中心を仕事にすえるということです。もちろん仕事には自然農はいずれ生かされるとこになると思います。
なんちゃってむずかしそーにいっていますが、ま、早い話が畑に逃げない!ということでした。はははー。