2008年12月24日水曜日

お初の仕事




なんか、畑のことばっかり書いてしまう..。
しょーがない、めずらしいんだもん。

ついにわが畑は、篠竹の根っこを凌駕し、葛の根っこもほぼ凌駕した。
思わずみんなでばんざーい!をする。700坪はある畑。よくぞここまでやりました。

あのうっそうとした野性の山は、真っ黒な大地が現われた畑の原型になった。江戸時代ごろの姿に戻ったにちがいない。これからイノシシよけの柵を作り、まわりの杉林も整理する。

うちのダンナは杉の枝打ちを生まれてはじめてやる。
3階ほどの高さまで枝を伝って上がり、上から枝を一本ずつ切り落としていくのだ。その枝の太さ、直径25センチ。もう枝とは言えないくらいに育ってしまっている。枝の中は芯まで出来てしまっているものだから、ものすごく固い。黙々と男らしく作業をしていたが、あとであまりの大変さに腰がぬけた。本当に昔の人はすごい、と体感したらしい。
植えられた杉の木も、山の人が誰も手入れをしなくなるとこういう姿になる。そのまま放っておいたら、雪の重みで木がバランスを崩し、そのうち倒れてくるようだ。その下に畑があったら、えらいこっちゃ。

男衆が杉の手入れをしている間、私はユンボでひっくり返ってでこぼこになった大地をクワを使って平らにしていった。まさにお百姓さんの気分。おもわずもんぺを履いてくる。
クワに、もんぺ。に、似あい過ぎる....。
棟梁いわく、「格好、八割だからな。なんでもまず、格好からだ。わしが大工になりたての頃は、白足袋はいて、びしっと決めたぞ」とのこと。

土の中にまだ残っている葛の根っこをほじくりだしながら、この単調な作業が楽しくなってくる。
そういや、生まれてはじめて『働く』ことをしたのは、幼稚園のときだったなあ。
ものすごい単調な仕事だった。お茶の葉っぱに紛れ込んでいる草を取り除く作業。たったそれだけのことが、ことのほか楽しかった。でもしたたかな私は、密かにもう一つの楽しみを待っていた。それはお茶の時間。いつもイチゴ味のシャーベット氷を2、3個もらっていたのだ。あの単調な仕事の楽しさは単にシャーベットのせいだったのか?ま、子供とはそういうもんだ。(なんだそりゃ)

畑の端っこに、「まだいけるかもしれない」と、きぬさやえんどうと、ほうれん草と、時なし大根の種を植えた。ここの畑の場所は、案外暖かいのだ。これからどうなるか楽しみ。

絵:coopけんぽ表紙『焚き火』

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